ここでは分骨(ぶんこつ)について説明しています。
分骨(ぶんこつ)とは、漢字の通り「お骨(遺骨)」を「分ける」ことを意味します。

通常は、一つのお墓に全てのお骨(遺骨)をいれることが多いですが、

ご遺族のご希望で、分骨して(お骨(遺骨)を分けて)、複数のお墓に埋葬(納骨)することができます。

分骨する場所

分けたお骨(遺骨)の行方は、大きく以下の3つのケースがあります、

一般的には1のお墓に埋葬(納骨)するケースを指します。

  1. お骨(遺骨)を分けて、一部を他のお墓に埋葬(納骨)する。
  2. お骨(遺骨)を分けて、一部を海や山に散骨する。
  3. お骨(遺骨)を分けて、一部を自宅の仏壇等、手元に置いておく。

分骨する理由

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どのような場合に分骨をするのでしょうか?

  1. 遺族で分けたい場合
  2. 遠方に住んでいる場合
  3. 宗派の本山に納めたい場合
  4. 手元供養したい場合
  5. 故人の希望で散骨・樹木葬したい場合。

などの理由で分骨される場合が多いようです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

以下の理由で分骨される場合が多いようです。

1.遺族で分けたい場合

お骨(遺骨)の一部を、遺族(家族・兄弟姉妹)それぞれのお墓に納骨します。

※分骨には分骨証明書(火葬証明書)が必要です。

2.遠方に住んでいる場合

お骨(遺骨)の一部を、お参りしやすい近くのお墓に納骨します。

近くに手を合わせる場所が欲しい方が近年増えています。

近くにお墓があれば、いつでもお参りに行けますので、故人の供養をするには最適です。

※分骨証明書(火葬証明書)が必要です。

3.宗派の本山に納めたい場合

お骨(遺骨)の一部を、宗派の本山に納めということは、

各宗派の開祖や師と同じ場所に納骨することになります。

本山はいつもお経が絶えず、多くの人が参拝する賑やかですので、

故人を供養するには最適な場所です。

納骨方法は合葬(お骨を骨壷から空けて、共同のスペースに埋葬すること)ことが多いのであらかじめ確認しておきましょう。

※分骨証明書(火葬証明書)が必要です。

4.手元供養したい場合

お骨(遺骨)の一部を、自宅に置いて手元供養をします。

ご自宅のお仏壇に、分骨用の小さな骨壷に入れて置いておくのが一般的です。

骨壷のデザインも様々なものがあります。

ご自宅に仏壇がない方は、小さな仏像に入れて置いて置けるタイプがおすすめです。

お骨をペンダントに納めたり、お骨そのものを使ってアクセサリーなどにして、肌身離さずお持ちになる方もいらっしゃいます。

お墓とは別に、手を合わせる場所があることは、故人のさらなる供養になることでしょう。

※分骨証明書(火葬証明書)は不要です。

5.故人の希望で散骨・樹木葬したい場合。

お骨(遺骨)の一部を、故人が望んでいた場所に散骨・樹木葬します。

海や山に散骨する場合は粉骨(お骨を細かく砕くこと)してから撒きます。

※分骨証明書(火葬証明書)は不要です。

分骨の方法

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分骨の方法は、火葬から埋葬(納骨)までの流れにそって、
以下の大きく3つに分かれます。

  1. 火葬場で分骨する場合
  2. 納骨時に分骨する場合
  3. すでにお墓に埋葬(納骨)してあるお骨(遺骨)を分骨する場合

1.火葬場で分骨する場合

必要な書類:火葬証明書:必要な数分
用意するもの:分骨用の小さな骨壷:必要な数分
※葬儀社が分骨用の小さな骨壷を用意してくれるケースが多いので、聞いてみましょう

ステップ1

火葬場の管理者に「火葬証明書」を必要枚数を発行してもらいます。

ここに注意!

「火葬証明書」を「分骨証明書」と呼ぶ場合もあります。
「火葬許可証」とは違うものです。火葬済の印が押された「火葬許可証」は1通しか発行できません。
「火葬許可証」は本骨に対して発行されるもので、
本骨の一部から分骨したお骨(遺骨)に対しては「火葬証明書」が発行されます。

法的ポイント!
法律では、「火葬証明書」のことを「火葬の事実を証する書類」と呼びます。
火葬場の管理者は「火葬証明書」を要求された場合、発行する義務があります。

 

ステップ2

火葬場で各骨壷に分骨してもらいます。

ステップ3

「火葬証明書」を分骨したお骨(遺骨)を埋葬(納骨)する先の、
お墓の管理者に提出して、埋葬(納骨)します。

※本骨の場合は「火葬許可証」を提出します。

ここがポイント!

葬儀のタイミングで、分骨することが決まっている場合は、あらかじめ葬儀社に分骨の意思を伝えておくと、葬儀社にて、「火葬証明書」の依頼や、「分骨用の小さな骨壷」の用意等、分骨に必要な事項の手配をしてもらえます。

ここに注意!

葬場によっては、火葬する当日しか「分骨証明書」を発行してもらえない場合もあります。

2.納骨時に分骨する場合

納骨の時に、分骨によりお骨(遺骨)の一部を他のお墓に移すときは以下のステップになります。

ステップ1

納骨する予定のお墓の管理者に「分骨証明書」を発行してもらいます。

法的ポイント、注意事項や、ステップ2以降の流れは、
ケース3と同じ手順になります。

3.すでにお墓に埋葬(納骨)してあるお骨(遺骨)の一部から分骨する場合

お骨(遺骨)がすでに、お墓に埋葬(納骨)されている場合に、
分骨によりお骨(遺骨)の一部を他のお墓に移すときは以下のステップになります。

ステップ1

お墓の管理者に「分骨証明書」を発行してもらいます。

法的ポイント!

法律では、「分骨証明書」のことを「遺骨の埋蔵の事実を証する書類」と呼びます。
お墓の管理者は、「分骨証明書」を要求された場合、発行する義務があります。

ここに注意!

分骨先のお墓の使用権限を証する書類の提出が必要な場合もあります。
すでに埋葬(納骨)されているお骨(遺骨)をお墓から取り出す際に、「魂抜き(閉眼供養)」の法要を要する場合があります。

ステップ2

「分骨証明書」を分骨したお骨(遺骨)を埋葬(納骨)する先の、

お墓の管理者に提出して、埋葬(納骨)します。
豆知識

お骨(遺骨)の全部をほかのお墓に移す場合は「改葬」ですが、お骨(遺骨)の一部をほかのお墓に移すのは「分骨」になります。

「改葬」の場合は市町村長の許可が必要でしたが、「分骨」においては市町村長の許可は不要です。

既存のお墓の管理者が発行する分骨証明書のみで、別のお墓への埋葬ができます。

分骨の是非

「分骨はお骨がバラバラになってしまって、故人の身が裂かれるようでかわいそう」など、良くないことと思っている方もいらっしゃるようですが、
お釈迦様や各宗旨・宗派の師も弟子の希望で分骨されているケースが多いです。
昔の偉人がさまざまな場所にお墓を持っていることを考えれば納得です。
故人を思い、お参りする気持ちが一番大切です。

分骨の規定

「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第5条

墓地等の管理者は、他の墓地等に焼骨の分骨を埋蔵し、又はその収蔵を委託しようとする者の請求があったときは、その焼骨の埋蔵又は収蔵の事実を証する書類を、これに交付しなければならない。
焼骨の分骨を埋蔵し、又はその収蔵を委託しようとする者は、墓地等の管理者に、前項に規定する書類を提出しなければならない。
前2項の規定は、火葬場の管理者について準用する。この場合において、第1項中「他の墓地等」とあるのは「墓地等」と、「埋蔵又は収蔵」とあるのは「火葬」と読み替えるものとする。